北方領土問題と現状
北方領土問題とは、北方領土をロシア連邦(旧ソビエト連邦)が自国の領土として実効支配していることに対して、日本国が領有権を主張している問題である。
北方領土とは、北方四島(択捉島・国後島・色丹島・歯舞諸島)の総称。
日本政府は「日本とロシアの間の国境は決まっていない」としているが、海面漁業において北方四島と北海道の間に境界(参考ライン)を定めている。日本漁船がこの線のロシア側で漁業することは、日本の法律で原則禁止されており、事実上日本とロシアの国境となっている。
『北海道海面漁業調整規則別表第2の2』で定められた参考ライン
海の国境線
北方領土をめぐる歴史
1855年 日露通好条約
日本とロシアの国境を択捉島と得撫島の間とし、択捉島以南の北方四島は日本領とされた。
樺太については国境を設けず、両国民の混住地とすることが決まった。
1875年 樺太千島交換条約(サンクトペテルブルグ条約)
千島列島をロシアから譲り受け、ロシアに対して樺太全島を放棄した。
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1905年 ポーツマス条約
日露戦争後、日本はロシアから樺太の北緯50度以南の部分を譲り受けた。
ソ連による北方四島への侵攻(1945年8月)
第二次世界大戦において、ソ連が1945年8月9日に対日参戦し、9月5日までの間に北方四島すべてを占領した。
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1951年 サンフランシスコ平和条約
1951年9月、ポーツマス条約で獲得した南樺太と千島列島に対するすべての権利・権原・請求権を放棄した。
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ここで日本・ソ連・アメリカの千島列島の認識が異なっていたため、後に北方領土問題が生じた。
現在の日本政府は放棄した千島列島に北方四島は含まれないとしている。
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1956年 日ソ共同宣言
1956年12月12日、日本とソ連は戦争状態を終結し、外交関係を回復させた。
この条約により、戦争で生じたすべての請求権を互いに放棄したが、領土権(権利・権原)に関しては取り決めなかった。
日ソ両国は引き続き平和条約締結(国境を定めること)に向けて交渉を行うことが定められた。
しかしながら、現在まで平和条約を締結できず、国境が定まらないために南樺太・千島列島・北方領土の領土権が帰属していない。
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