撮像法

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jibiinkoka/113/8/113_8_653/_pdf

 

SE法

 

GE法

 

SPI?

 

Fast spin echo(FSE)法

T2 強調像は嚢胞あるいは血管腫と肝転移などとの鑑
別に有用であるのみならず,慢性肝炎や肝硬変に発生
する前癌病変と肝細胞癌との鑑別にも有用である.MRI
を第一選択の検査法にしたときには数分の時間を惜し
まず,緩和時間の違いを明瞭なコントラストに反映で
きる撮像法を施行すべきである4).T2 強調像で十分な
組織コントラストを得るには T1 強調像と同様に CSE
法がベストであるが,撮像時間が十数分と長い欠点が
ある.このため,現在では高速 SE 法(FSE)が主流と
なっている.
FSE法では,励起パルスの後で信号を得るために180°パルスを繰り返し印可することで撮像時間の短縮が実

HASTE 法・SSFSE 法

T2 強調像の一つとして定着している.1 秒前後で撮
像可能であるが,呼吸同期下でも撮像できる.解剖学
的評価に有用な画像であるが,ET が大きいため肝実質
と充実性病変とのコントラストは低下する.このため
病変の検出にも影響がでる上,微妙な信号強度の程度
は評価できない.したがって慢性肝炎や肝硬変に発生
する前癌病変と古典的肝癌の鑑別には適さず,この撮
像法を FSE 法に代わり T2 強調像として利用すべきで
はない.しかし,嚢胞・血管腫と肝細胞癌・転移など
の鑑別に有用である(Fig. 5b).この撮像法は MRCP
にも頻用されている(Fig. 5c).

Fast recovery FSE(FRFSE)法

FSE 法で信号を収集する際に,残留横磁化を強制的
に縦磁化に戻す方法である.T2 の長い液体の信号は強
くなるが,筋肉や脂肪は T2 が短いので信号はそれほど
変化しない.このため,T2 強調像を撮像する際に,FSEほど長い繰り返し時間(repetition time:TR)を必要
とせず,撮像時間の短縮が可能となる.同一の TR であ
れば FRFSE 法のほうが FSE 法よりも信号強度が高く
なるなどの利点がある.FRFSE 法による T2 強調像は
呼吸停止下であっても撮像可能で,肝においても FSE
法に代わって利用されるようになってきた5).

Steady state free precession(SSFP)法

GRE 法で励起パルスの間隔を十分短くすると横磁化
が残存し定常的に信号が発生するようになる6).True
FISP,FIESTA,Balanced FFE,True SSFP などの名
称で呼ばれる撮像法がこれにあたる.撮像時間は 1 ス
ライスにつき 1~2 秒程度で高速 T2 強調像の代用とし
て用いることができる.胆管のみならず脈管も高信号
に描出される7)ので,胆管拡張の程度やこれらへの腫瘍
栓の評価に有用である(Fig. 3c).

エコープラナー法(echo planar imaging:EPI)

EPI は分子のランダムな動きである拡散状態(diffusion)を画像化するために臨床応用された撮像法であるが,血流にも鋭敏であることが明らかにされてきている.

a.拡散強調像(Diffusion weighted imaging:DWI)

肝病変の診断における EPI はコントラストの点では
有用で,慢性肝炎や肝硬変に発生する前癌病変と古典
的肝癌の鑑別における期待が大きい(Fig. 1f).しかし,
磁化率の影響による歪みや他のアーチファクトで恒常
的に良好な画像が得られず,単独で T2 強調像として利
用されることは少なかったのが現状である.また,SN
比が低く,T2 強調像として十分長い TE を設定できな
かった.このため,どの程度に拡散を強調しているか
を示す b 値(b factor)を高い値に設定できず,b 値を
400 程度に設定し撮像されてきた8).このため拡散強調
像とはいいながらも,T2 の影響が信号強度に反映され てきた.しかし,MR 装置のハードウェア,ソフトウェ
アの進歩に伴い,b 値が 800 近い画像も撮像可能となっ
てきている9).その結果,FSE 法に比べるとコントラス
ト分解能が高く,嚢胞性病変と充実性病変の識別も容
易になってきた(Fig. 6).

b.Black blood image

b 値をあえて小さく設定すると,血管信号が dephasing によって無信号になる.これが black blood imaging
(Low b EPI)と呼ばれる撮像法で,血管と血管腫など
との識別も容易になるなど,臨床上さまざまな利点が
ある10).グリソン鞘に細胞浸潤,リンパ浮腫などの異常
があると,SE 法による T2 強調像では無信号を示す門
脈周囲に高信号帯として描出され,肝胆膵領域の様々
な病態の発見に有用であることが報告されていた11).
Black blood imaging は,この有用な所見を臨床にあらためて喚起した点で意義深いものがある(Fig. 7).

パラレルイメージング

パラレルイメージング(Parallel imaging)は複数の受診コイルを利用して撮像する新技術で,撮像時間の短縮による高速化,空間分解能の向上,アーチファクトの軽減などが実現した12).最大の利点は臨床で応用されているすべての撮像法に併用できる点である.いかなる磁場強度や傾斜磁場の立ち上がり時間であっても,すなわち最新鋭の性能を搭載していなくても,この方法を利用して高速撮像が可能になる点である.先述した様々な T1 強調像あるいは T2 強調像で撮像時間の短縮が可能である.例えば,この parallel imaging 法を併用することで撮像時間を短縮し,2D 法においても多動脈相撮像が可能になってきている13(Fig. 6a) ) .

 

PC法

 

SE-DWI

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